2007年10月 4日 (木)

ついに収束

続きです。

 

 

いよいよ、あの業者との通話を録音する時が来ました!

……まぁ、そんな気負う程の事ではないのですが……。

 

電話が来る前に、対話の内容を考えます。

あらかじめ会話の方向性を決めておくことで、落ち着いた態度での対応を取るためです。

 

話の基本は、【相手の電話番号を聞き出す】ということで問題ないと思いました。

これが分かればかなり安心です。

もちろん相手が素直に教えるはずがないのは、前回から学習済みです。

よって、それ以外でも何かしらのネタを振るべきでしょう。

……何がいいだろうか……?

ない知恵を必死に絞ります。

 

そうだ!

業者として、確実に持っているはずのモノを確認するのはどうだろう!?

 

宅地や住宅を販売する業者は、国土交通省から認可を貰わなくてはならないはずです。

確か【宅地建物取引業免許】というやつです。

引越しの際、不動産屋を巡った時に、監査があるとかで『これをしっかりと掲示しておかないといけないんですよ~』なんて話を聞いた覚えがあります。

しかも、それは一つだけでなく

  • 国土交通大臣による認可番号
  • 営業を行う都道府県知事による認可番号
  • 取引業務を行う責任者(取引主任者)への認可番号

と3種類あったはずです。

この辺の事情は、不動産屋で監査準備をしている人から直接聞いたので、なんとなく覚えています。

まぁ、その間、物件紹介もしてもらえず放っておかれた、ということなんですが……orz

しかしまぁ、その知識が今こうして役に立つのですから、やはり【塞翁が馬】という事でしょうか。

 

とりあえず、会話の柱をこの二本に絞り、電話がかかってくるのを待つことにします。

 

 

 

夕方、電話が鳴り出します。

慌てることなくイヤホンマイクを耳に詰め、「超録」をスタートさせ、受話器を上げます。

 

「もしもし~」

「はい」

「あっ、ダメ人間さんでいらっしゃいますか?」

「はい」

「先日ですね、ワタシ、一度お電話したんですけども、覚えていらっしゃいますか?」

「どちらさまでしょうか?」

「ワタシ、○○の××という者なんですけどね」

「はい」

 

おや?

一番最初の電話の人物です。

確かえらい軽い感じの笑い声で苛立たせてくれた奴です。

この間のハァハァいう奴を十文字(仮)としたので、コイツは瀧(仮)と呼ぶことにします。

 

この後、瀧(仮)としばらく会話を交わしました。

内容は十文字(仮)とのモノと大差ない内容なので詳細は省きます。
(※もし、内容が気になるという奇特な方がいらっしゃいましたら、通話内容をニコニコ動画の方へうpしましたので、こちらの動画(?)をご覧くださいませ

 

ただ、【宅地建物取引業免許】に話を移す前に、電話を切られてしまいました……。

もっと引っ張れると思ったんだけどなぁ……。

それが非常に残念です……。

 

つーか、仮にも【営業マン】を名乗るなら、電話のガチャ切りなんかすんな!!

そんなことする営業はいねぇよ!

どういうつもりで【営業】を名乗ってんだ!?

謝れ!全国の営業の人に謝れ!

このクソッタレ業者がっ!!

 

と思ったのはダメ人間の心が狭いからでしょうか……?

 

 

 

 

 

この電話の後、数日は業者からの電話は何度かありました。

しかし、こちらが電話に出たとたん切れてしまったり、相手の名前を確認しようとすると切れてしまったりと、もはや【イタズラ電話】レベルのモノでしかなくなりました。

さらにここ数日は、電話すらかかって来なくなりました。

相談窓口の人が言っていた『金を引き出せない』状態だと思われたのでしょう。

それはそれでよかったのですが、正直、この業者をイジリ足りなかったと思います。

機材購入等、使ったお金は数千円。

これなら、出来の良いSIMPLEシリーズ2本を買った方が遊べたと思います。

 

 

 

長々と書き綴ってきた業者とのやり取りも、これで収束です。

もし、この駄文にお付き合いくださった方がいらっしゃるのでしたら、感謝を致します。

正直、これを書くことで自分の心の平静を保ち、頭の整理をしていた部分があります。

そのため、人に読んで貰う文章としては、かなり混乱した物となってしまいました。
(……まぁ、混乱した文章は普段からなのですが……)

まことに申し訳ありませんでした。

 

 

 

さて、明日以降はまた、クソゲーと本と愚痴に戻ります。

これまでもつまらない内容でしたが、さらにつまらなくなること請け合いです!

そうそう、また、この業者がら電話がありましたら、エントリしますのでお楽しみ(?)に。

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2007年10月 3日 (水)

おかげでトラブル対応はお手のモノ(後編)

続きです。

考えなしに思いついたまま書いたせいで、めちゃくちゃ長くなってしまいました……orz

前・中編を合わせたより長くなりました。

自分の計画性のなさに鬱です……orz

 

どうしても眠れない夜に読むと、余りのつまらなさに眠れるかもしれません……。

 

 

 

昨日調べたECM-TL1を購入するため、朝から量販店へ向かいます。

できるだけ早く機材を買い、取り付け→録音テストをやってしまいたかったからです。

なにせ今日(9/22)は(週休二日制の会社なら)休日です。

業者の方が『今日は休みだから早い時間にもいるかも』なんて考えて、早々の電話をかけてきたりしたら、せっかくの録音機会を棒に振ることになってしまいますから。

 

 

 

バスと電車を乗り継ぎ1時間。

やっと量販店に到着です。

昨日の調べでは、ECM-TL1は家庭用電話機のアクセサリーにカテゴライズされていたため、入り口のインフォメーションで電話機を取り扱っているフロアを確認→家庭用電話機のコーナーへ移動し、商品を探します。

 

しかし、お目当ての商品は見当たりません。

それどころかコーナーには、アクセサリーに関する商品自体が一切存在しません。

あれ?どうなってるの?

頭の中に?マークを浮かべつつ、もう一度コーナーを廻りますが、やはり無いようです。

 

こういった時は店員さんに訊くにかぎる。

そう思ったダメ人間が周囲を見渡すと、すぐそこに【フロア・インフォメーション】の看板があります。

急いでそこに向かうと、ありがたいことに女性店員さんがいてくれましたので、尋ねてみました。

 

「あの~、スミマセン」

「はい、いらっしゃいませ。ご来店ありがとうございます」

「電話の通話を録音できる装置を探しているんですが……」

「えっ?電話の録音……、ですか?」

「はい。それがちょっと見当たらないので、どこにあるのか教えていただきたいのですが……」

「はい。では、コチラにどうぞ。ご案内いたします」

 

そう言うと店員さんは先に立って歩き出します。

『やっぱり店員さんに訊くのが一番早いね』などと思いながら、ノコノコと後を付いて行くと、どうやら行き先は家庭用電話機のコーナーのようです。

 

あれ?

さっき見たときは無かったけどな?

見落としたのかな?

 

などとちょっと不審に思っていると、足を止めた店員さんが

「こちらが録音機能のある電話機になります」

と、にこやかに告げてくれました……orz

 

あ~……。

これはダメ人間の説明不足なんでしょう。

とりあえず、にこやかな店員さんに説明をし直すことにします。

 

「あの~、スミマセン」

「はい」(ニコニコ)

「ええと、私の探しているのは【録音機能付きの電話機】ではなく、【電話の通話を録音するための機械】というか、装置、なんですよ」

「はい……?」(←声が1オクターブ低くなって、眉根が寄りました)

 

やはり伝わらないようです。

先程までのにこやかな表情は消え、完全に不審者を見る目つきになってます(←被害妄想)。

このままでは、いつ変質者呼ばわりされてもおかしくなさそうなため(←超被害妄想)、慌てて追加説明を入れます。

 

「ええとですね……。こういった電話機と一体になった録音装置ではなくて、外付けの録音機器に通話を録音できるものを探しているんですよ」

「はい……」(←やはり1オクターブ低い声のまま)

「多分、アクセサリーとかの分類になると思うんですけど、ちょっと見当たらなかったので……」

「そうですか。では別の担当者に訊いてまいりますので、少々お待ちいただけますか?」

「はい」

 

そう言うと店員さんはどこかに急ぎ足で去ってしまいました。

ポツンと取り残されるダメ人間。

ボンヤリと周囲の電話機を眺めながら、店員さんの帰りを待ちます。

しかし、10分程待っても店員さんは戻ってきません。

やはり先程の拙い説明では、欲しい商品のことが正しく伝わらなかったのでしょうか?

 

迷惑電話対策としての録音装置とか言った方が分かり易かったかな?

それともいっそ、商品名をあげた方が良かったかな?

それはそれで、向こうを混乱させそうだな。

まぁ、今も混乱しながら商品を探しているんだろうケド……。

それにしても、結構、時間がかかるな……。

……。

待てよ……。

これは時間がかかりすぎじゃないか……?

さっきの店員さんの表情からすると、もしかしたら商品を探すフリをして『不審者がいます』なんて通報しているのかも?

いや、それはないな。

確かにダメ人間は見た目は怪しいし、しゃべり方もボソボソとしていて気持ち悪い。

しかし、それだけで通報はないだろ……。

……でも……。

購入したいと言う商品は【電話の録音装置】なんて怪しい代物だ。

それを考えると、今のご時世、犯罪の抑止を名目に通報をされてもおかしくはないか?

そうすると、戻ってきた時には警備員といっっしょに……とか。

いや、警備員なんて生易しいものではなく、警察官といっしょかも。

こんなに時間がかかるのは警察官の到着を待っているからか?

じゃあ、店員さんが戻ってきてしまったら、ダメ人間は犯罪者扱いか?

いいや、そんなバカな……。

そんなことがあるわけない……。

……でも……。

警察による冤罪逮捕や、痴漢の誤認逮捕などの話は耳にすることもある。

今回がそうならないという保障はどこにもない!

やばい!ヤバイ!やばい!!

どうする!?

この場を一旦離れるか!?

いや、クールになれダメ人間。

そんなことしたら、余計に怪しまる。

そうとも!

確かにダメ人間は怪しいが、悪いことは何もしていない!

むしろ困った業者に対して自衛をしたいだけの被害者だ!

悪くない!そうだ!ダメ人間は決して悪くなんか無いんだっ!!

 

 

 

……なんて感じで『ひぐらしのく頃に』ごっこ(雛見沢症候群発症中)を妄想できてしまうくらい待たされた後、ようやっと店員さんが戻ってきてくれました。

幸い、警備員さんは一緒ではありませんでした(←あたりまえ)。

 

「大変お待たせいたしました、お客様。ご案内いたします」(←にこやかモード)

「はい。お願いします」

 

そういって連れて行かれた先は、フロアのものすごい端にある一角でした。

途中、『あれ?やっぱり不審者として別室にご案内されちゃうのか?』と思うくらい隅っこでした。

しかも、なんか非常に寂しい感じです。

商品が展示されているスペースの端から端めで、1mくらいしかありません。

 

「こちらになります」

 

にこやかに示してくれた店員さんには申し訳なかったのですが、思わず尋ねてしまいました。

 

「あの……。ここで全部ですか……?」

「はい。現在ある商品は、こちらで全てとなります」

「……そうですか……」

 

落胆は隠せませんでした。

なにしろ案内された場所に、一見して目的の品(ECM-TL1)がないのが見取れたからです(なにせ幅1mですし……)。

そんなダメ人間にこれ以上関わりたくないのか、店員さんはそそくさと去っていってしまいました。

……このまま落胆していてもしょうがないので、商品を探してみることにします。

もしかしたら、別の商品の後ろに隠れているかもしれませんし……。

 

探すこと10分あまり……。

当然、ECM-TL1は見つかりません。

おかしいなぁ……。ネットの在庫紹介では【在庫あり】になってたんだけどなぁ……。

などとは思いましたが、ネットの在庫状況が実際の在庫と合っていないという状況も、これまでのネット通販の経験上、ままあることだったのため、この場は納得してしまいました。

 

仕方なく、ECM-TL1の代替品を探します。

同じ様なイヤホンタイプの商品は全く無く、代わりに

Sony_tlrh30_2  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じのアダプタータイプがいくつか置いてあります。

箱の裏の使用説明書を読むと、電話機と受話器の間にこれをセットし、そこから分配された音声を録音する仕組みのようです。

 

……分配型かぁ……。

分配された音声が劣化し、録音しても聞こえ辛くなりそうで怖かったのですが、これしかないのなら仕方ありません。

陳列棚のすぐ脇にあった電話機の延長コード(5m)と共に購入しました。

 

 

 

購入後、すぐに帰宅。

延長コードを付け、PCの傍まで引っ張ってきた電話機とPCにアダプタを接続。

「超禄」を起動し、録音テストを開始します。

 

「超録」の録音ボタンを押下後、受話器を持ち上げると、

ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

という音が受話器から漏れてきます。

 

どうやら、PCの電源ファンの音を逆に拾ってしまい、ノイズとして逆流させてしまっているようです。

色々アダプタの設定を変えたり、「超録」の設定をいじったりしましたが、このノイズはどうやっても消せません。

しかも、ノイズのせいで録音した音声はとても聞けたものではなく……。

数時間粘りましたが、結局、この装置ではどうにもならないと諦めました……。

 

こうなれば、なんとしてもECM-TL1(もしくはそれと同機能のもの)を購入しなくてはなりません。

もう一度ネットで検索しようとしました。

 

 

 

その時!

 

 

 

電話が鳴り出します……!

 

多分、あの業者からです。

出るべきか、やめるべきか……。

悩みます。

今出て、もう一度やり取りをしてしまえば、次にかけてくるかどうか分かりません。

しかし出ないことで、相手が諦めてしまう可能性もゼロではありません。

どうするか……?

悩むダメ人間を尻目に電話は鳴り続けます。

 

 

 

……決めた!

出よう!

結果、電話がかかってこなくなれば、それはそれでOKじゃないか!

そう決心し、受話器を持ち上げます。

 

「はい。ダメ人間で」

ブツッ

ツー、ツー、ツー、ツー、ツー、ツー、……

 

……電話はこちらが出た瞬間に切れてしまいました。

別件の悪戯電話だったのでしょうか?

多分、違います。

あの業者です。

電話に出ると、いつも電話の向こうから聞こえてくる喧騒(他の所に電話をかけているらしい声)が一瞬、耳に飛び込んできました。

……どういう事でしょう?

こちらが電話に出るのを躊躇っているうちに『留守だ』と判断したのでしょうか?

それならば構いません。

しかし、万が一【こちらの在宅を確認するための電話】なのだとしたら、これは大変です。

連中がウチに押しかけにくる、という事なのですから。

もちろんその可能性は99%ないものだと分かっています。

しかし、人間と言うものは残り1%の可能性で、あっさりと不安に飲み込まれるものです。
(※アメリカが【大量破壊兵器】の恐怖により、戦争に走ったことからもご理解いただけると思います)

しかし、今はその不安に飲み込まれている場合ではありません。

やるべきことをやるのみ!

 

 

 

というわけで、中断してしまった商品検索の続きを始めました。

やはり、あの大型量販店になかったのが痛かった。

そう思いながら再度、量販店の商品紹介ページを開きます。

やはりそこには【在庫あり】の表示。

……念のため、電話して聞いてみるかな……。

ふとそんな思いに駆られ(未練がましいともいう)、大型量販店へ電話をかけます。

 

「はい。お電話ありがとうございます。●●●●パスタ店です」

「あ~、スミマセン。そちらで商品の在庫とかの問い合わせってできますか?」

「はい。どのような商品をお探しですか?」

「ええと、SONYさんの出されてる商品で、『エレクトレットマイクロコンデンサ ECM-TL1』という、電話の録音装置を探しているんですが」

「はい?ええと、TL1という録音装置ですか?」

「あ、スミマセン。『ECM-TL1』です」

「ECM-TL1ですね」

「はい。そういう型番の通話録音装置です」

「……今、係りの者に問い合わせをいたします。このまま少々お待ちいただいてもよろしいですか?」

「はい」

 

電話が保留にされます。

もし、『このまま少々お待ちいただく』のを『嫌だ』と言ったらどうなるのかな、などと根性の曲がったことを考えていると、電話に先程の方とは別の方が出られました。

 

「もしもし」

「はい」

「お待たせしておりまして、大変申し訳ございません」

「いいえ。こちらこそお忙しい中、申し訳ありません」

「いえいえ。それでですね。現在お問い合わせの品ですが、現在画面で確認したところ、【在庫あり】の状態になっておりますので、どこかしかにはあると思うのですが」

 

画面で確認って……。

もしかして、自社のHPを確認中ですか?

 

「現在、探すのに手間取っておりまして……。もう少々お時間をいただきたいのですが」

「はい」

「申し訳ございません。では、もうしばらく、このままお待ちください」

 

電話はまた保留になってしまいました……。

う~ん。

やっぱり通話録音装置なんて変なもの買う客は、少ないんだろうなぁ……。

だから探すのも時間がかかる、と。

 

そんな風に【顧客のニーズとより良い検索システムの関係】について考察を始め、こんなに時間がかかるのはやっぱり在庫がないからかな、と思い始めた頃、ようやっと電話の保留が切られました。

 

「もしもし、お待たせいたしました」

「はい」

「お客様からお問い合わせいただいた商品『ECM-TL1』でございますが、現在、残り数が2となっておりまして」

「はい」

「もし、数量が必要なのでしたら、ご希望に添えないこととなってしまうのですが……」

 

数こそ少ないものの、どうやら在庫はあったようです。

となると、ダメ人間が買いに行った時は見落としたのでしょうか……?。

 

「あ、それは大丈夫です。一つあれば充分ですから」

「そうですか。では、こちらの商品、残り数も少ないことですし、もしよろしければ、こちらで押さえておきますが?」

「あぁ、それは助かります。お願いします」

 

確かに、そう売れてしまうものではないでしょうが、予約ができるならそれに越したことはありません。

ありがたくお願いさせてもらいます。

 

「かしこまりました。それではお客様のお名前をいただけますでしょうか?」

「はい。ダメ人間と申します」

「ダメ人間様ですね。それではお電話番号をいただけますでしょうか?」

「はい。090-****-****です。携帯電話ですが大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です。確かに承りました。私、担当の■■と申します」

「■■さまですね」

「はい。電話機コーナーのレジにおりますので、ご来店いただきましたら、私をお呼びいただけますでしょうか?」

「はい。分かりました」

 

そうそう。

本来顧客との取引ってのは、こうあるべきだと思います。

ここのところギスギスした電話しか受けていなかったので、こんなことにも感じ入るものがあります。

ともあれ、それはそれとして、先程ちょっと疑問に思ったことをついでに質問します。

 

「あの~。スミマセン」

「はい」

「その商品ってどこにあったんですか?」

「はい。電話機のアクセサリーになります」

「ええと、それって電話機のフロアのずっと端にある一角ですか?いっしょに電話の延長コードちか扱っている」

「ああ、そことは違う場所になります」

「えっ?別の場所ですか」

「はい。フロアは同じなのですが……」

 

あれ?あの時案内してくれた店員さんは『ココで全部です』って言ってた気がしますが……。

 

「あのですね。本日の午前中に、そちらに伺って、今の商品を買おうとしたんです」

「はい」

「でも、その際、置いている場所が分からなかったので、インフォメーションの方にお聞きしたんです」

「はい」

「そうしたら案内はしてくださったんですが、その場所、ええと、さっき言った場所」

「コードなどを置いてあるコーナーですね」

「はい。その場所へ案内されたんですよ。それで、一見して商品がないのが分かったので、その方に『別の場所はありませんか?』ってお尋ねしたんです」

「はい」

「そうしたら、『ここで全部です』って言われてしまって……」

「そうですか。それはまことに申し訳ございません」

「ええ。それで、その場にあった別の商品を購入して試したんですが、やっぱり上手くいかなくて……。それで今回、お忙しい中、申し訳なかったのですが、商品の在庫問い合わせをさせていただいたんです」

「そうでしたか……。それは重ね重ね申し訳ありません」

「いえいえ。こちらこそ愚痴ってしまって……。それではこれからそちらに伺いますので、スミマセンが商品の方、よろしくお願いします」

「はい、かしこまりました。ご来店お待ちしております」

 

電話を切った後、思いました。

最初から電話かけとけばよかった……orz

 

そうすれば何度も店舗を訪れる必要もなく、業者からの電話にもあっさりと出られたし、何より無駄なお金を使わなくて済んだはずです!

実際のところ、無駄になったアダプタ型の装置と交通費、それに今から買いに行くECM-TL1の代金にあと少し出せば、8000円の録音専用装置が購入できてしまいます。

なんてこった……orz

 

がっくりしながら出かけるため、バスの時刻表を見ていると(ウチは辺鄙な所のでバスがたまにしか来ない)携帯が鳴り出します。

通知番号を見る限り、知らない相手からでしたが、仕事先の相手からかもしれないため、電話に出ます。

 

「はい、ダメ人間ですが」

「あ、もしもし。私、●●●●パスタ店、■■と申しますが」

「ああ!先程はどうも」

「はい、ありごとうございました。ところで、ダメ人間さまはすでにご自宅を出てしまわれましたか?」

「いえ、まだウチにいますが……」

「よかった!実はですね、先程、ダメ人間さまからお電話いただいた件につきまして、当フロアの担当者に訊きました所、確かにダメ人間さまをご案内した事を覚えておりまして」

 

まぁ、確かに変なモノを買おうとする変な客として、覚えられていても不思議じゃないなぁw

我ながら怪しいし。

 

「当方の不適切な案内で、ダメ人間さまに不要な品を紹介してしまったというのは大変申し訳ない事でして……」

 

まぁ、店内アナウンスで『商品知識確かな店員が商品をご紹介』みたいなこと流してるしなぁ~。

問題っちゃ、問題か。

 

「ですので、ダメ人間さまがご来店の際、今回お買い上げいただいた商品と、その際のレシートをお持ちいただければ、ECM-TL1と交換をさせていただきます」

 

えっ!?

マジっすか!?

そりゃ、貧しいダメ人間にとっては大変ありがたいのですが……。

 

「あの~。交換してもらえるのは大変ありがたいのですが……」

「はい」

「先程お伝えした通り、使えるかどうか試しちゃってるんですよ。つまり、箱を開けちゃってるんですね。それでも大丈夫ですか?」

「はい。その点、確認済みですので、ご安心ください」

 

そうなのか……。

大丈夫なのか。

でも……。

 

「ええと、ですね。例えばこの開けてしまった商品を、案内してくれた店員さんのミスを理由に、その方に買い取らせる、とかいう事なら、せっかくのお話ですが、お断りしたいのですが……」

 

そう。

これはかなり心配でした。

遥か昔、ダメ人間がバイトしてた際、この『ミスは買取』システムにかなり泣かされましたから……。

しかし、そんなダメ人間の浅はかな考えを、向こうは笑いを含んだ感じで否定しました。

 

「ああ、大丈夫ですよ。実はあまり大きな声では言えないのですが……」

 

以降、本当に大きな声で言えない内容だったので割愛。

ただ、小売店の裏側が垣間見れた内容でした。

しかし、いいのか?そんなこと話しちゃって?

 

「そうですか。それなら、交換の方、お願いしたいのですが……」

「はい。承りました。それでは、ご来店お待ちしております」

 

そう結んで、電話は切られました。

大変ありがたい申し出でした。

よろこんで、商品とレシートをかばんに詰め込み出かけました。

 

一時間後、量販店に到着。

電話機コーナーのレジでにいた店員さんに、■■さんに取り次ぎを頼みます。

 

「スミマセン。こちらに■■さんがいらっしゃると思うのですが……」

「はい。どういったご用件ですか?」

「ええと、私、ダメ人間と申しますが、先程お電話させていただいた件について、取り次ぎをお願いしたいのですが……」

「申し訳ございません。ただいま■■は休憩に出ておりまして。もし私でよければ、代わりにご用件をお訊きいたしますが……」

 

ありゃ。■■さんはいないのか……。

まぁ、一時間も待ってられないか。

仕方ないので、目の前の店員さんにお願いすることにします。

 

「そうですか。ではスミマセンが、お願いします」

「はい」

 

この辺りまでは、この店員さんもにこやかでした。

 

「先程、■■さんからお電話で、商品の交換をしていただけるとのご連絡をいただきまして。それで、商品とレシートを持ってきたのですが」

「はい。商品の交換ですね。どちらの商品と交換になりますか?」

「ええと、こちらで押さえてくれているはずの商品との交換をお願いしたのですが」

「はい……。ご予約の商品との交換ですか?」

 

この辺りで店員さんの頭の上に?マークが浮かびました。

 

「ええと、予約というわけではなくて……。商品の在庫数が少ないので、売り切れてしまわないように、■■さんが押さえてくれているはずなんですが……」

「……はい。少々、お待ちいただいてもよろしいですか?」

「はい」

 

そういうと、完全に【理解できません】と顔に描かれた店員さんは、慌てて電話をどこかにかけ始めます。

多分、■■さんに連絡を取っているのでしょう。

……まぁ、こうなるような気はしました。

ああいった【口頭】での約束は、当事者以外分からないことの方が多いのですから。

 

連絡がついたのか電話を耳に当てたまま、店員さんはカウンター下をゴソゴソと探し始めます。

しかし、どうやら見つからなかったらしく『見つかりませぇん』とか言ってます。

これは長期戦か?などと思ったとたん、カウンターの向こうから『あった!ありました!』と嬉しそうな声が。

やれやれ、良かった。

そう思いながら、再びにこやかな表情に戻った店員さんに近づきます。

 

「ダメ人間さま。こちらの商品とお取替えですか?」

「はい。そうです。それで、これが交換していただく商品とレシートです」

 

そういって手渡した商品&レシートを受け取りながら、店員さんが言います。

 

「はい。では、こちらの商品との交換手続きをしてまいりますので、少々お待ちいただいてよろしいですか?」

「はい」

 

……やっぱり、『よろしくない』って言ったらどうなるんだろう?と根性の捻じ曲がったことを再び思いつつ、手続きのため、どこかに早足に去って行く店員さんを眺めます。

えらい遠くまで行っちゃったな……。

そんなことを考えながら、他のお客さんや商品棚で姿の見えなくなってしまった店員さんを待ちます。

 

……5分経過。

ぼんやりカウンターの前に立っているのは邪魔かと思い、すぐ傍の商品を眺め始めます。

 

……10分経過。

ふむ。充電式乾電池か……。もっと安くならんかな……?

 

……20分経過。

そろそろ眺める商品がなくなってきました。

 

……30分経過。

先程のやり取りを聞いていた別の店員さんから、「お待たせして申し訳ありません」と声をかけられてしまいました……。

 

……45分経過。

さすがにかったるくなってきました……。

 

……1時間経過。

……やっと店員さんが戻ってきてくれました……。

 

「申し訳ありません。お手続きの方に、大変手間取ってしまいまして……」

「ハァ」

「それで、こちらの商品との交換手続きは終了いたしました。こちらが商品で、こちらがその差額分のご返金となります」

「はぁ」

「こちらが商品交換後のレシートとなりまして、もし交換後の商品になんらかの問題がありました場合、こちらをお持ちくださいますよう、お願いいたします」

「はい分かりました。ありがとうございました」

「はい。それではまたのご来店をお待ちしております。ありがとうございました」

 

……普段、こんなに待たされたら文句の一つも言っているところです。

しかし、今回はこちらがかなり無茶なお願いをしている気がしたため、なにも言わずに帰ることにしました。

……待ち疲れたってのも大きいですが……。

 

 

 

 

 

ぐったりしながら帰途に着きます。

電車とバスを乗り継いで、ようやっと家の前にたどり着いたダメ人間は、自宅前で異様な光景を目にします。

それは……、

 

見知らぬおっさんが、ダメ人間の部屋をデジカメで撮っているのです!

 

……これは!

もしや、本当にあの業者が来たのでは!?

 

出かける前にかかってきた電話のこともあり、一気に緊張しました。

そんなダメ人間の気配に気づいたのか、おっさんはこちらに向き直ります。

さらに増す緊張!

心臓がバクバクいっています。

 

「ああ、こちらのご主人さんですか?」

 

答えていいものかどうか、一瞬躊躇します。

 

「……はい」

 

緊張した面持ちで答えるダメ人間に、おっさんは満面の笑みで口を開きます。

 

「ああ、ダメ人間さんですね」

 

なぜこちらの名前を知っている!?

 

「ワタシ、このアパートの管理会社の者です」

 

嘘だッ!

 

『ひぐらし』のキャラならそう叫んでいたところでしょうが、残念ながらダメ人間は『ひぐらしキャラ』ではないので、愛想笑いを返します。

 

「ああ、そうですか」(ニッコリ)

「ええ。壁や階段の老朽化が激しいと言われまして、その調査に来ました。スミマセン。驚かれたでしょ?」

「ええ。まぁ、ちょっと」

 

思わず正直に答えてしまいました……orz

だって、名前とか知ってんだもんなァ……。

管理会社の人なら不思議じゃないけど……。

 

「ははは。じゃあ、すみませんが、もう少し撮らせてもらいます」

「はい。ご苦労様です」

 

笑って済ませてくれた管理会社の人(←おっさんから昇格)に会釈をし、部屋に戻ります。

 

あ~……。

まだ心臓がバクバクいってるよ……。

 

思いっきり動揺が隠せないまま、交換してもらったECM-TL1をセットし、録音をテストします。

分配アダプタとは違い、かなり鮮明に音が録れました。

問題ないようです。

 

 

 

 

 

今日一日、色々ありましたが何とか録音の準備は整ったようです。

何より驚いたのは管理会社の人ですが……w

とりあえず明日以降の業者からの電話を待つことにして、この日を終えました。

続きます。

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2007年10月 1日 (月)

おかげでトラブル対応はお手のモノ(中編)

調べのもの続きです。

 

 

深夜、コンビニで買ってきた夜食を食べながらPCを立ち上げ、調べ物を始めます。

まずは録音装置。

やはり電話の通話録音と言えば、電話機の横でクルクルまわるテープレコーダーってイメージがあります(貧困なイメージですみません)。

そういった装置があるかどうか、ネットで検索してみました。

 

検索キーワードは『電話 録音装置』。

すると出る出る!

結構な数がヒットしました。

やっぱり世の中にはこういったニーズがあるんだな、と妙な感心をしつつ、ヒットした数件を確認します。

するとそこには、ダメ人間のイメージ通りのものから、LAN経由でPCのHDDへ録音などというものまで、多種多用な製品が紹介されていました。

 

しかし……、

値段が高い!

 

ちょっと見たところでは8000円~9000円が平均。

モノによっては3万円を越えるモノまであります。

 

確かにそういったモノを買えば確実なのでしょうが、ダメ人間の懐にそんな余裕はありません。

たとえあったとしても、あんな連中の対策のために、そこまでの金額を払う気はサラサラありません!

……ダメ人間は金も無いんだよ!

 

 

 

さて、自分の貧しさを愚痴っていても始まりません。

何か別の方向を考えなくてはならないようです。

と、なると……(考え中)。

 

そこで考え付いたのは『録音機能付き電話機』です。

これならついでにナンバーディスプレイの機能も付けられて、一石二鳥なのでは?

などと思い、早速『電話機 録音機能』で検索してみました。

 

また、結構な数がヒットしました。

大半は家電メーカーさんと大型量販店さんです。

内数件を確認してみます。

 

……う~ん……。

正直、微妙です。

 

確かに録音機能が付いているのですが、それは大半が『留守番電話』としての機能です。

そうでないものも中にはありますが、その録音時間が短い。

大体の製品は5分。

長いものでも15分しかありません。

 

いや、『しか』なんて言い方は大変失礼ですね。スミマセン。

普通の会話で要件を伝えるなら、それで充分おつりがくるでしょう。

しかし、今回のダメ人間のような場合には対応しきれません。

なにせ、前回の通話時間は90分もありましたから!

 

 

 

やはり、録音装置を購入するしかないのでしょうか……。

録音装置の録音時間は、大半が60分。

長いものになると90分の録音が可能のようです。

これならば、完全にダメ人間の要望を満たします。

 

でも、8000円……。

いや、90分間録音できるものは3万円だったな……。

安くて8000円……、高くて3万円かぁ……。

 

なんとか寂しい懐具合と折り合いをつけるべきなのか考え始めたダメ人間は、先程見た商品の一文をふと思い出しました。

 

LANを経由してPCのHDDに録音

 

ふむ。

これって電話のアナログデータを装置がデジタル化→デジタルデータをHDDに記録するってことか?

これができる装置がこうして売られているなら、これが可能なソフトとかもあるんじゃなかろうか?

んで、そういうソフトは装置を買うより安いんじゃなかろうか?

もしかしたらフリーソフトでVectorあたりに転がってるんじゃなかろうか?

そしたら無料で録音可能じゃね?

ウヒョーーーーッ!やったぁーーーーーっ!!

 

などという懐も心も貧しい人間特有のせせこましい発想&おめでたい妄想に取り付かれたダメ人間は、『電話 録音 フリーソフト』で検索をしてみました。

やはり、結構なヒット件数があります。

その内いくつかを見ましたが、やはり『ソフト一本ですぐ録音』とは行かず、何らかの入力媒体が必要になるようです。

しかし、先程の録音装置より遥かに安い入力媒体と、録音のためのフリーソフトが紹介されていました。

 

せっかく家にPCがあるし、これを有効活用しないのはもったいない。

 

そうセコく考えたダメ人間は、コチラのページで紹介されていた方法で、電話の録音をすることに決めました。

 

 

 

そうと決まれば、早速、機材の準備です。

まぁ、機材といっても入力媒体であるECM-TL1の購入と、録音ソフトである「超録」のお試し版をVectorからダウンロードするだけなんですが……。

まずは「超録」をダウンロードします。

こちらはあっさり終了。

read meやHELPを見て、使い方や設定方法を確認しておきます。

 

次にECM-TL。

こちらは購入できそうな店を検索します。

SONYさんのオンラインショップからの購入も考えましたが、商品到着までに時間がかかりそうなので、より早く入手できそうなところを探したわけです。

なにせ、明日にも電話はかかってくるかもしれないのですから。

 

検索の結果、近所 --といっても、ダメ人間は辺鄙なところに住んでいるため、バスと電車を乗り継いで一時間ほどの所-- にある大型量販店で、わずかに在庫があることが確認できました。

価格もSONYさんで購入するより少し安目です。

まぁ、そんなものは乗り物代で吹っ飛ぶんですが……。

 

ともあれ、必要なモノが入手できそうだと安心しました。

しかし、何か見落としている気がします。

……なんだろう……。

じっくり考えるうちに、気がつきました。

 

今回し購入するつもりのECM-TL1はイヤホンタイプで、その端子はPCのマイク入力へ繋いで使用します。

つまり、電話とPCが近くになければなりません。

しかし、ウチはPCと電話が別室にあり、それなりに離れています。

これでは意味がありません。

慌てて電話機のところへ行き、電話線がどの程度の長さか確認します。

長さは1.5m程。

とてもPCのところまで、届きそうにありません……。

 

となれば、ECM-TL1購入の際、併せて長めの電話線を購入する必要があります。

……また余計な出費が……。

ちょっぴり物悲しくなったのは内緒です……orz

 

 

 

 

 

なんとか必要な物が見えてきました。

時間を見れば、すでに日付が変わっています。

とりあえず明日(正確には、もう『今日』ですが)大型量販店に買い物に行くことにして、この日を終えました。

そう、その【お買い物】でもトラブルがあることも知らずに……。

 

 

 

 

 

などと大したトラブルでもなかったくせに、エラそうな引きを書きつつ、まだまだ続きます。

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2007年9月30日 (日)

おかげでトラブル対応はお手のモノ(前編)

さらに続きです。

……今回も長いです。スミマセン。

 

 

昨日(9/20)決めた調べ物を進めます。

まずは同様の被害がないか。

これは市が運営する【迷惑電話対策室(仮)】に電話することで調査することにします。

 

昨日の会話からすると、あの業者はランダムで電話をかけているようです。

それを考えると、ダメ人間同様、電話に迷惑している人が付近にいるかもしれません。

また、すでに何らかの被害に遭われた方がいるかも……(嫌な想像ですね)。

もしそういった事が聞ければ、何かしらの参考になるのでは、と考えました。

 

朝のうちに調べておいた【迷惑電話対策室(仮)】へ、貴重な昼休みを使って電話をかけます。

 

「はい。こちら【迷惑電話対策室(仮)】です」

「あ、すみません、私、ダメ人間と申しますが」

「はい、どういったご用件でしょうか」

「ええと、最近、○○と名乗る業者から、連日、電話をかけられてまして」

「はい」

「かなり迷惑をしているため、その件について、いくつかご相談させていただきたいのですが……」

 

……実はダメ人間は、電話をかけるのも受けるのも大の苦手です。

例の業者との電話は、自身のテンションが上がっているので、それなりに受け答えできますが、そうでないときは、上記のようにかなり【単語ぶつ切り状態】で会話してしまいます。

 

「はい、分かりました。ええと、業者の名前は○□でよろしいですか?」

「いえ。違います。『○○』です」

「あぁ……、○○、と……。では、その○○のダメ人間という人から迷惑電話がかかってくると」

「いいえ、違います!『ダメ人間』は私の名前です。○○から私のところに迷惑電話がかかってくるんです」

「あぁ……、そうですか。はい」

 

……時間にして一分程のやり取りなのですが、なんだか非常に不安になりました。

不安を解消するための相談窓口で、逆に不安にさせられるとは思いもしませんでした。

まぁでも、ぶつ切り状態で話すダメ人間の口調も問題なのだろうと思い、会話を続けます。

 

「それでですね。その業者からの迷惑電話に対する対処方法とか、類似懸案とか、そういったものについてお聴きできないかと思って電話したのですが……」

「ええと、ダメ人間さん?」

「はい」

「一番の対処はその業者からの電話に出ないことなんですよ」

「ええ。それは分かっているんですが。ただ私も電話に出ないワケには行かない事情がありまして」

 

これは真面目なお話。

ダメ人間の父親は脳梗塞で倒れ危篤状態になったことがあります。

幸い状態は回復したものの現在も通院をしなくてはならず、いつ何時、何が起こるかわからない状態なのです。

そのため、かかってくる電話は、ほぼ全部出るようにしているのです。

 

「はぁ、そうですか。……お宅の電話に相手の電話がわかるようなもの、ナンバーディスプレイというんですがね、そういったものは付いてないですか?」

「スミマセン。ウチの電話には付いてないんです」

 

……ちなみに留守番電話機能も付いてない……。

ダメ人間は一人暮らしを始める際、非常に貧乏だったから……。

電話機も安いやつ(当時2800円)を買ったんだ……。

 

「ン~、そうですか。……そういう電話がかかってきたら、拒絶の意思をハッキリさせるのがいいと思うんですが」

「それはもう何度もやっているんですよ。『話すことはなにもない』とか『もう電話をかけてくるな』とか」

「はぁ……」

「あとは相手が話している最中でも構わず電話を切ったりとかもしましたが、それでもかけてくるんですよね」

「はぁ……」

「……」

「……」

 

両者沈黙。

う~ん。相談させてもらっている立場の人間として、あまりこういう事を言いたくはないのですが……、

頼りにならねぇーーーーーーーーーーーー!!

 

頼むから『はぁ』とか、気の抜けた返事は止めてくれよ!

少なくとも相談者は不安だから電話してるのに、それじゃあ一層不安が増すよ!

……市が運営している性質上、ボランティアに近いモノだから仕方ないのかな……?

 

とりあえずこのまま沈黙していても仕方ないので、別件を訊いてみることにします。

 

「あの~、もしもし?」

「はい」

「今言った○○からの迷惑電話、同様の相談とかはなかったですか?」

 

相談所が持つ守秘義務のため答えてもらえないかとも思いましたが、あっさりと回答が返ってきました。

 

「『○○』と言う所に関する相談は、今のところ来てませんね」

「ああ、そうですかぁ」

 

これにはちょっと安心しました。

なにしろあの手の迷惑電話というものは、受け側の神経をすり減らします。

図太く鈍いダメ人間でさえ、あいつらとの対応には精神的に疲れてしまいます。

付近の方々が、そのような大変な苦痛を受けていないと思えるだけで、ちょっとホッとしました。

もちろん、この【迷惑電話対策室(仮)】へ相談が寄せられていないだけで、実際に被害に遭われている方がいらっしゃるのかもしれませんが……。

それでも自分の【目の届く範囲】に被害がなかったことに安堵しました。

 

「ところで、その○○という業者は、どういった感じで電話してくるんですかね?」

「はい。ええと、最初は住宅に関する現在の市場とか、物件紹介みたいな話をするんですが」

「はい」

「実際に物件を紹介するわけではなくて」

「はい?」

「話を進めるうちに『あなたと一度お会いしたい』みたいな感じになるんですよ」

「えぇっ!?ご住所とか言ってないですよね!?」

「ああ、その点は大丈夫です。向こうはこちらの電話番号しか知らないみたいでしたし」

「まぁ、そうでしょうね。そういうところは大体ランダムで電話してきますから」

 

へぇ、やっぱりそういうものなのか。

この【迷惑電話対策室(仮)】に電話をかけて、初めて実のある内容が聞けました。

 

「それで、まぁ、『ご主人の都合の良い時間は?』といった感じで、こっちのことを訊き出そうとしてくるんで、逆に向こうの住所とか電話番号とか訊いたんですけど、答えてくれないんですよね。まぁ、当然といえば当然なんですが」

「はぁ……」

 

あれ?

また『はぁ……』に戻っちゃったよ……。

もしかして、あきれてます?

 

「で、その会話の中で『お前んチに押しかけるぞ』といった感じの脅迫めいたことも言われたので、こうやってご相談させていただいてるんですけど」

「う~ん……」

 

そう言うと、向こうは考え込み始めてしまいました。

考えていただくのは構わないのですが、こちらにも【昼休み】という制限があります。

そこで申し訳ないのですが、せかさせてもらいました。

 

「あの~、もしもし?こちらも時間があまりないんですが……」

「ああ、スミマセン。あのね、ダメ人間さん。そういった連中の目的はハッキリ言って【金】なんですよ」

「はい」

「先程言われた『押しかける』というのは、まずありえないんです。住所自体分からないでしょうし」

「はい」

「なので、そういう連中がしつこく電話してくるとしたら、それはあなたから『もう少しで金が取れる』と思われている、ということなんですね」

「はい」

「ですから、そういった連中を諦めさせるには、あなたからは金が取れない、どうやっても無理だ、と思わせるしかないんです」

「はい」

「では、そのために何をすればいいかと言えば、やはり、そういった連中を相手にしない、というのが一番なんです」

「はい」

「電話に出ない。出てしまったら即座に切る。かけ直しには応答しない。こういったことが最良なんですね」

「はい」

「向こうから電話を『かけさせない』ようにするのは、ハッキリ言って不可能なんです。ですから、今言ったようなことを、しばらくは大変でしょうが、続けてみてはいかがでしょうか?」

「なるほど」

 

この時ダメ人間は二つのことを考えました。

一つは、この相談対応者に対する反省と感謝。

『頼りにならない』なんて思ってスミマセン。

相手の事情を聞き、現状を聞き、その上で最良と思われる対処を指示してくれる、立派な応答でした。

本当にありがとうございました。

 

そして、もう一つは、『やっぱりな』という、どこか諦めにも似た諦観の念です。

確かに対応者の方の案は最良の【対処法】でしょう。

しかしそれは結局、『相手が諦めるのを待つ』という受身の姿勢でしかありません。

例えソレを行ったとしても、連中はダメ人間以外をターゲットに変えるだけなのです。

結局、連中はやりたい放題。

【犯罪はやり得】という、クソッタレな現状を突きつけられた気分でした……。

 

「わかりました」

「はい。大変だと思いますが、まずはそういった対応をやってみてください」

 

と、このまま電話を切られそうになってしまいましたが、まだ訊きたいことがあったのを思い出し、慌てて呼びかけます。

 

「あっ、スミマセン!もしもし!?」

「あっ、はいはい。なんでしょう?」

「スミマセン。最後に一つ教えていただきたいのですが」

「はい」

「向こうが『押しかけるぞ』みたいなことを言ってたんですが、これっていわゆる脅迫には当たらないんですかね?」

「う~ん。それで脅迫というのは難しいと思います」

「そうなんですか……。じゃあ、脅迫と呼べるものってどこいら辺からなんですかね?」

「そうですね。はっきり脅迫と呼べるのは、例えば『お前を殺す』だとか『家に火を点ける』だとか、そういった風に、あなたやご家族の身体や生命、財産に危害を加えることを明確に口にした場合になります」

「はい」

「またどこかの映画やドラマのように、大声で威嚇をした場合も脅迫と捉えることはあるかもしれません」

「あるかもしれません?」

「はい。そういった場合、あなた以外の人がその声を聞き、さらにそれが相手を脅していると判断されなくてはなりません」

「つまり、私個人の印象では無理だと?」

「そうです。そうしないと、例えば喧嘩の際、大声を挙げただけで脅迫したことになってしまいますから」

「なるほど。それは困りますね」

「はい。ですので、いわゆる脅迫というのは、非常に狭い範囲の事しか言わないのだとご理解ください」

「なるほど。分かりました。ありがとうございます」

「はい。それではご質問は以上ですか?」

「はい。お忙しい中、長い時間、ありがとうございました」

「いえいえ。それでは大変だと思いますが、頑張ってください」

「はい。ありがとうございます。失礼します」

「はい、失礼します」

 

電話を切った後、自席に戻って考えます。

対応者さんの言った対処法は、すでに自覚していることだったのであまり意味はありませんでした。

しかし、会話の中で得られた情報には、いくつか意味がありました。

 

まず、脅迫に関する事。

結局、『殺す』とか『火を点ける』とか『爆破する』とか言わない限り、脅迫にはなり得ないのです。

なので、昨日の電話で十文字(仮)『あなたに危害を加えない』ということを明言したのでしょう。

これを明言しておけば、どんなに挑発的でも威圧的でも、脅迫と取られることはないからです。

 

そして、通話録音の重要性。

例え相手が脅迫を言ったとしても、実際には『言った/言わない』の水掛け論になってしまいそうです。

やはり第三者に判断してもらえる材料が必要でしょう。

もちろん脅迫証明以外のことに関しても、録音は必須のようです。

 

最後に連中の方向性。

対応者さんがおっしゃっていた「ナンバーディスプレイ機能」のことを考慮するならば、連中は番号非通知で電話をかけているはずです。

こんな物騒な世の中、番号非通知でかけてくるなんて、怪しくって仕方ありません。

しかし、そんな怪しい電話にも出てしまう、良く言えばお人よし、悪く言えば警戒心のない人間を連中は狙っているのでしょう。

警戒心がない(もしくは薄い) = 金を引き出し易い

こういう図式なのでしょう。

これでようやく、あれほど拒絶の意思を明示したにも関わらず、何度も電話をかけてくる理由が見えました。

ダメ人間があっさり電話を受けるから、警戒心がないと思われているんですね。

……。

『ここまで来ないと、それが見えなかったのか?』という問いには、『だってダメ人間ですから!頭の中身が不自由ですから!』と胸を張って答えておくことにします……。

 

 

 

 

 

この日は仕事がなかなか終わらず、帰宅が深夜になりました。

家にいない間に電話があったかもしれませんが、前記の通り、ウチの電話には留守番電話機能がないので、その点はどうなのか分かりません。

ただ、今日はもう電話はないだろうと思い、通話録音装置についてゆっくりと調べることにしました。

その辺りの事は、長くなったので、明日以降に続けます。スミマセン。

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2007年9月29日 (土)

∴My人生はトラブルだらけ

前回からの続きです。

今回、かなり長いです。スミマセン。

この長さのせいで、『続きは明日』なんて書いておきながら、ちっとも明日じゃなくなってしまいました。スミマセン。

でも、どうせ誰も読んでないから、まぁいいかっ♪

 

 

 

翌日(9/20)。

昨日考えた通り、

  • 相手の目的が何なのか。
  • 相手はこちらのことを、どこまで知っているのか
  • 相手の電話番号や住所はどこなのか。

を知るため、電話がかかってくるのを待ちます。

電話の横にはメモ帳。

長期戦になることも考えて、飲み物も用意しました。

 

程なく電話が鳴り出します。

電話に出る前に深呼吸を一つ。

気分を落ち着けて、受話器を上げます。

 

「はい。ダメ人間ですが」

「あ、もしもし。ダメ人間さんですか。私、○○の△△と言う者ですが」

 

昨日とは別の人間の様です。

声質とかは大差ないように感じたのですが、少なくとも昨日まで電話をかけてきた人間は、自身のことを『ワタシ』と呼称していました。

今日の人間は『私(ワタクシ)』です。

その点を加味して、一応、別人と考えておきます。

小さなことですが、こういったことも今のダメ人間には大切な情報です。

 

「はい」

「先日、ウチの××がお電話させていただいたんですが、覚えていらっしゃいますか?」

「はい」

「私、××の上司なんですがね。××が言うにはダメ人間さんから大変失礼な対応を受けたと。それで、当人は大変驚いておりまして、その辺りも含めて、本日は私が変わりにお電話させていただいたんですけどね」

 

まるでダメ人間に非があったかのような言い方です。

まぁ、確かに会社でガチャ切りなんかしたら、速攻で上司に説教くらいます。

でも、お前らみたいなのにやる分には、全く問題ねーんじゃね?

そもそも、お前らの対応自体が大変失礼なのは棚上げですか?

なんて思っている間にも、向こうはしゃべり続けています。

 

「××からどの程度お聞きになられたのか分からないんですが、今回きちんとコチラの趣旨を説明させていただいこうかと思いまして」

 

そんな事を言った後、最初の××同様、『住宅事情がウンヌン~』と話し始めますが、それを遮ってダメ人間が知りたかったことを聞いていくことにします。

 

「もしもし?」

「はい」

「お話の最中、申し訳ないのですが」

「はい」

「もう一度、御社のお名前をいただいてよろしいですか?」

「ああ、はい。【○○】です」

「はい。【○○】様ですね。ありがとうございます。それでは御社の住所をお訊きしたいのですが?」

「えっ……。東京の中野区ですけど……」

 

チッ。流石に住所は言わないか。

 

「東京の中野区……と。では、お電話番号をお教えくださいますか?」

「ハァ!?」(※以後、この『ハァ!?』が出たら、しり上がり調で読んでください)

 

この辺りで相手側の声に明らかな【苛立ち】が聞いて取れました。

これは良い傾向です。

人間、頭に血が昇ると、思わぬ失敗をしたりします。

この調子で苛立ってくれれば、ダメ人間の訊きたい事をポロリと洩らしてくれるかもしれません。

 

「あれ?聞こえませんでしたか?『電話番号を教えて欲しい』と言ったんですけど」

「いいえ、聞こえてます……。ダメ人間さん、ウチの電話番号を訊く事とお話をすることに何か関係があるんですか?」

 

こちらの質問には答えず、逆に質問を返してきました。

なるほど、電話番号を教えるつもりもない、と。

向こうの意図は見えましたが、構わずネバります。

 

「あれぇ?お尋ねしているのは私なんですけどぉ?」

「いえ!ですから!ウチの電話番号を訊くのと、話をするのと、どんな関係があるかって言ってるんです!」

「う~ん。教えていただけないんですかぁ?」

「教えられません!」

「どうしてですかぁ?」

「あぁっ!?」(←ヤンキーのにいちゃん風に読んでください)

 

ダメ人間が向こうの【趣旨】とやらを全く聞かない。

それどころか自分達の情報を探ろうとしている。

そういったことに慣れていないのでしょうか?向こうは完全に苛立っています。

もしかしたら、先程から語尾を微妙に伸ばして会話しているのも、苛立ちを増徴させているのかもしれません。

これまで向こうにあった【丁寧な言葉遣い】が完全に無くなりました。

 

「『教えられない』って言ってんでしょっ!?」

「ん~。なんで教えられないですかね?」

「なんで知りたいのか、その理由が分かんないからだよっ!」

「ああ、なるほど。じゃあ、その理由が分かれば教えていただける、と」

「……」

 

おっ?

初めて向こうが沈黙しました。

チャンス!?

 

「理由はですね、安全確保のためです」

「ハァ!?」

「安全確保のためです」

「ハァ!?ハァ!?

「安全確保のためです」

ハァ!?ハァ!?ハァ!?ハァ!?ハァァッ!?

 

ハァハァうるさい!

お前はアイシールド21に出てくる『ハァハァ三兄弟』かっ!?

よしっ!決めた!お前は今から【十文字(仮)】と呼んでやるっ!
(稲垣先生 村田先生 スミマセン)

心の中でツッコミを入れつつ、ハァハァうるさいのを何とかしようとします。

 

「あの~。もしもし?」

「ハァッ!?」

「何をキレてるんですか?」

「キレてないですよっ!キレてないです!スミマセンね!私、普段からこんな感じなんで!」

 

嘘をつけっ!

そんな奴ァいねぇよ!

よしんばいたとしても、お前、最初の方の話し方は全然そんなんじゃなかったろうがっ!

思わずそうツッコミたくなるのをグッと堪え、会話を再開します。

 

「そうですか。それならこちらの質問にお答えいただけますか?」

「ハァ!?質問?」

「はい。私、最初からずっと、そちらの電話番号をお訊きしてるんですけど?」

「教えられませんっ!」

「あれ?先程は『訊きたい理由が分からないから教えられない』っておっしゃいましたよね。ですから私はその理由を述べました。理由が分かった以上、教えられないってことはないと思うんですけど?」

「教えられません!」

「どうしてですか?」

「あなたがその電話番号を、何に使うか分からないからです!」

「えっ!?どういうことですか?」

「あなたがウチの電話番号を知って、それを悪戯とかに使われたら困りますから!ウチも会社としてやってますから、そういうのは困るんです!」

 

なるほど。

確かに言葉だけ聞くと一理あります。

企業宛にかかってくる迷惑電話は、ダメ人間の会社でも悩みのタネです。

そんなことが頭をよぎったせいか、この理由に対しすぐに反論が浮かばなかったため、論点をずらすことにします。

 

「ふ~ん。そうですかぁ。それで教えていただけないと。でもそうなると、私の安全が確保できないので、これ以上お話はできないですね」

 

これで向こうが諦めてくれるなら儲けモノ、なんて考えも抱きましたが、やはりそれは甘かったようで、向こうが話を始めます。

 

「安全確保、安全確保ねぇ~」

 

おや?

何か、向こうの口調にちょっと余裕が戻ってます。

こちらが向こうの言い分を受け入れたことで、クールダウンしたのでしょうか?

 

「ダメ人間さん。あなたの安全は確保されてますよ」

「そうですか?」

「そうですよぉ。何か危険を感じたら警察に飛び込めばいいじゃないですか。そうすれば警察はあなたのこと守ってくれますよ」

 

警察ねぇ~。

その言葉を使ってくれるなら、こちらとしてはまた話を戻せて大助かりです。

 

「警察ですかぁ。警察も暇じゃないですしね。何か証拠や証明できるものがないと動いてくれないんですよねぇ。というわけで証明の手段として警察に提出できるように、そちらの電話番号をお聞かせ願いたいのですが?」

「教えられません!」

 

【堂々巡り】とは正にこの事。

こちらが意図的にやっているからなのですが、会話が全く先に進みません。

因みに、これまでのやり取りで30分以上は経っています。

向こうもよく飽きないものだと、ちょっと感心しました。

まぁ、頭に血が昇ってしまい、時間の経過が分からなくなっているだけかもしれませんが。

このまま実のない会話を続けるのもいいかと思いましたが、その誘惑を振り切り、別のことを訊き出すことにします。

 

「住所を訊いてもお答えいただけない。電話を訊いてもお答えいただけない。ということでは、こちらも困ってしまうんですけどねぇ」

「……」

「ところでですね」

「はい」

「御社はこの間からずっと電話をかけてきていますが、私の電話番号をどうやってお知りになられたのですか?」

「それはランダムです」

「ランダム?それはないんじゃないですか?」

 

この時ダメ人間の頭に浮かんだのは『電話帳などからランダムに引き当てたのか?』ということでした。

しかし、ダメ人間は電話帳などに電話番号を登録していません。

よってランダムなんてのはありえないんじゃないかと思ったのです。

しかしこれは誤解で、その誤解は向こうがあっさり解いてくれました。

 

「ありえないことはないですよ。ダメ人間さんがお住まいのパスタ市カルボナーラの電話番号098-765-43**の下二桁を変えていけばいいでしょ」
(※書かなくても分かると思いますが『パスタ市カルボナーラ』は仮称です)

 

多分このランダム電話の作業は、こいつらが日常的に行っているものなのでしょう。

それゆえに特別なものとしての感覚が鈍り、あっさりと口に出たのでしょう。

おかげでこの一言は、ダメ人間にしっかりと情報を与えてくれました。

十文字(仮)はダメ人間の住所を『パスタ市カルボナーラ』と言いましたが、実際にダメ人間が住んでいるのはパスタ市ペペロンチーネ

実はダメ人間の電話番号をネットで地域検索かけると、なぜか『パスタ市カルボナーラ』が出てしまうのです。

つまり相手が持っているダメ人間の情報は、その程度のモノということです。

これは予想した通りでしたが、これで確証を得ることができました。

 

「あれ?そのランダム型でやっていくと、私の名前を知っているのはおかしくないですか?」

「そんなことはないですよ!」

「どうしてですか?」

「いいですか、ダメ人間さん。あなた、電話に出られた際、ご自分で名乗られてるんです。『ダメ人間です』って。それでウチの方も、あなたのお名前を知ることができたんです」

「えぇっ?そんなはずないんだけどなぁ。そちらから『ダメ人間さんですか?』って確認してきたはずなんですが」

「そんなことはないです!私もね、今回の電話でそうやって出られたのを聞いてますし、部下の××もそう言ってます。ダメ人間さんは無意識にやっていて覚えてないかもしれませんが、確かにそうやって出てるんです!」

「おかしいなぁ~」

「おかしくないです!これは間違いありません!会話も録音してますし!証拠もありますよ」

 

この後、「おかしいなぁ~」「そうかなぁ~」を連呼しながら時間を稼ぎます。

確かにダメ人間は電話に出る際『はい、ダメ人間です』と名乗りながら電話に出ます。

つまり、今回の名乗った名乗らないは完全にカマかけなのです。

相手がランダムで電話している以上、こちらの名前を元々は知らないことの確認がこれで取れました。

さらに、こちらが何も言わなければダメ人間の個人情報を、これ以上入手できないであろう事も推察できました。

なぜなら『会話を録音』しているからです。

こちらが洩らした情報をうっかり聞き逃してしまったなどという失敗を犯さないため、通話記録を残しているのでしょう。

もちろん先程までの堂々巡りが嫌で、証拠となりえそうな録音と言うものをハッタリとして使った可能性もあるのですが。

今にしてみれば、このとき「じゃあ、その録音を聞かせてください」くらい言っとけばよかったなぁ、と思います。

やっぱり、ダメ人間はオツムが不自由だなぁ……orz

 

さて、これまでいくつかの情報を得ることができました。

もちろんその内容は満足のいくものではありませんでしたが、それでも有益な情報はいくつか得られました。

そこでいよいよ最後に、こいつらの目的を探ることにします。

まずは向こうの論理に返す言葉がなくなったかのように沈黙します。

 

「……」

 

因みに、ここまでで約1時間。

いい加減、喉も乾いたので、ついでに水分も補給します。

こちらが沈黙したのを機と見たのか、向こうも一気にしゃべり始めます。

 

「それでですね、ダメ人間さん。私どもとしましては現在の住宅に関する情報をお伝えして、これを機に住宅について考えていただこうと、こういう事なんですよ」

「ふむ。つまり『住宅について考えていただくこと』がそちらの趣旨だたいうことですか?」

「いえいえ、そういうことではなくてですね」

「あれ?この間の電話でそちらの部下の方は『それが要件だ』とおっしゃってましたけど?」

「いや、それは違いますね、ダメ人間さん。それはこちらの趣旨をきちんと理解されていないです」

「えぇ?そうなんですか?」

「はい。私どもは今言ったような住宅の情報を、飛び込みの形でご紹介させていただいてるんですね。ですがそういった形ですと、なかなかお時間が合わないことも多いんですよ。ですので、まずはこうやってお電話でお話をさせていただいて、ダメ人間さんの都合の良い時間をお訊きして、その上でお会いさせていただこう、というのが今回の趣旨なんですよ」

 

なるほど。

なんとなく向こうの目的が見えてきました。

それをより明確にするため、会話を続けます。

 

「へぇ~、そうだったんですか」

「はい、そうなんです。それでですね……」

「いやね。私としましては、この間からのお電話の中で『あなた方に話すことは何もない』という事を充分に言ったつもりだったんですが、その点、きちんと伝わってないですか?」

「あのですね、ダメ人間さん……」

「そちらも時間の無駄を省きたいから、こうして電話してきてるんでしたよね?お話するつもりのない人と会っても時間の無駄ですし。つまりこれ以上はお互いに時間の無駄ということがハッキリしたと思うのですが。どうですか?」

「……お話をするつもりはない、と」

「はい」

「……こちらの話を聞くつもりはない、と」

「はい。さっきからそう言ってますが?」

「分かりました。ですが、こちらも商売でやってますんで、これでオシマイというわけにはいかないんですよ。ですんでね、ダメ人間さん。私、勝手にダメ人間さんのお宅にお伺いしますよ。そういうことならいいですよね?」

 

うん。

どうやらダメ人間が目星をつけた【相手の目的】に、間違いはなさそうです。

しかしまぁ、これまでの会話の流れのどこをどうすれば、それを『いいです』と言えるというのでしょうか?

【沈黙は了承】と取られないよう、ハッキリと拒否を伝えます。

 

「いいえ、よろしくないです」

「どうしてですか?こちらがお伺いするのは勝手でしょ?ビビってんですか?ビビってんですか?大丈夫ですよ!私、あなたに暴力振るったりするわけじゃないですし!」

 

なるほど。

確かにやってくる人間を止める手段はないな。ウチに来れるかどうかは別問題として。

それに、『ビビってんですか』なんて言われるとは思いませんでした。

よくTVのニュース番組なんかで【振り込め詐欺、その手段を取材】みたいなことやってますが、その詐欺集団の電話対応もこんな感じだったなぁ。

まさか自分の耳で直接聞くことになるとは思いませんでした。

まぁ、でも、そういう事ならば……。

 

「確かに来るのは勝手ってことになるんでしょうねぇ。でもそれなら、あなたの話を聞くかどうかも私の勝手という事になりますよね?」

「どういう事ですか?」

「はい。あなたが訪ねて来ました。私と会いました。私はあなたの話を聞くつもりはありません。ハイ、サヨウナラ。ということです」

「へぇ~。なるほど。でもそれは無理なんじゃないですかね?」

「どうしてですか?」

「私、あなたのウチの前で待ってますから。あなたもお仕事で外に出られるでしょう?外から帰ってきたあなたに直接お会いしてお話しますから」

「ふ~ん。でも、その話を聞かずに部屋に入ればいっしょでしょ?」

「それも無理ですね」

「どうしてですか?」

「扉の前でどかずに、部屋に入らせませんから」

 

おいおい……。

それはいわゆる【迷惑行為】だし、居住権とやらの侵害にもなるんじゃないか?

思わず本気でツッコミを入れてしまいました。

 

「それは……。犯罪行為じゃないですか?」

「犯罪っ!?いったい何が犯罪になると……」

 

ブツッ

ツー、ツー、ツー、ツー、ツー、ツー、……

 

と、ここで突然電話が切れてしまいました。

最後の方、相手はかなりムキになった感じで受け答えしていたので、このまま行けばあるいはもっと情報が……とも思い始めた矢先のことなので、ビックリしてしまいました。

残念に思いつつ、これまでに取ったメモを見ながら、握り締めたままの受話器を置くとすぐに電話が鳴り出します。

やった!

そう思い、急いで受話器を取りましたがすぐに切られてしまい……。

結局、この日それ以上の電話はありませんでした。

 

 

 

やはり【犯罪】という言葉はNGワードだったのでしょうか?

それとも一件に長々と時間をかけすぎたと判断した?

なにしろ電話を切られるまで、実に一時間半も会話していましたから。

 

まぁ、なにはともあれ、相手の情報がいくつか入手できたので、それを整理することにします。

まず、大きな情報として、相手は自分達の事を知られるの嫌っている、という事です。

その証拠は住所や電話番号を、決して口にしなかったことから窺えます。

これってかなり怪しいですよね?

もちろん、何度もしつこく電話をかけてくる時点で、かなり怪しいのは確かなのですが……。

 

次に、相手はダメ人間の電話番号と苗字だけは抑えています

しかし、それ以上の個人情報---例えば住所や名前、勤めている会社など---は知らないものと思われます。

正確に確認できたわけではありませんが、これはまず間違いないでしょう。

ただ、最後のやり取りの中で「お前ン家に押しかけてやンよ!ゴルゥァッ!」的な発言があったのは要注意かもしれません。

『知らないだろうと高をくくっていたら、怖いおじさん達に囲まれてました』では、話になりませんから。

 

最後に相手の目的。

これは今回の会話の中で、一番知りたかったことです。

その一端は見えました。

こちらと会う約束を取り付けること

これが目的でしょう。

もちろん会ってお話してオシマイ、なんてことになるはずもなく、その後色々なことをされるであろう事は想像に難くありません。

ゆえに、ダメ人間が最もやってはならない事は、

  • 相手と会う約束をする
  • 相手に自分の住所を知られる

この二点でしょう。

 

もちろん当たり前のことではあるのですが、このことを意識しておけば話の流れをそちらに向けずに済みます。

なにしろダメ人間は頭が不自由な人なので、用心に用心を重ねておきたいと考えたのです。

因みに『一番やってはならないのは、こいつらの電話に出ることじゃね?』という至極真っ当な意見は、聞かなかったことにします。

 

さて、これらの大きな情報以外にも、細かい情報がいくつか入手できました。

その中でも、

会話を録音している

というのは、なかなか興味深い情報でした。

本当に録音しているかどうかは、先に述べた通り未確認です。

しかし、この録音という手段は、別に相手の専売特許という事ではありません。

ですから、こちらも同様の手段を取れる、ということを気づかせてくれました。

 

 

 

 

 

以上の情報整理を終え、時間を見ると、すでに深夜となっています。

録音について、調べてみることに決めます。

また、相手の目的が分かった以上、同様の被害が出ていないか調べてみるのもいいかもしれません。

明日以降、これらを調べることにして、この日を終えました。

……まだ続いてしまいます。

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2007年9月27日 (木)

自身のトラブル≒ネタ

昨日の続きです。

 

翌日(9/18)。

電話が鳴り出します。

ダメ人間はなんの疑いも持たず、何気に電話に出てしまいました。

なにせ、昨日あれだけしっかりと拒絶し、さらにガチャ切りまでしたため、まさか同じところから電話がかかってくるとは思わなかったためです。

しかし、実際には……

 

「はい、ダメ人間ですが」

「もしもし、ダメ人間さんですか?○○の××(←苗字)ですが」

 

昨日と同じところからでした……orz

声からして昨日と同じ人物がかけてきているようです(昨日は名乗らなかったので)。

憮然としながらも、とりあえず受け答えます。

 

「……はい」

「なんか昨日、電話を切られてしまって、こちらか」

 

なにやら言い募ろうとするところを遮り、一方的に告げます。

 

「こちらとしましては、あなたとお話するようなことは何もありません」

ガチャ

 

言うべきこと(拒絶の意思)を言い電話を切った次の瞬間、電話が鳴り始めます。

きっちり無視。

20回のコールの後、電話は切れました。

 

 

 

しかし5分後。

再び電話が鳴り始めます。

無視。

20回のコールで鳴り止みます。

 

 

 

そしてその5分後。

また電話が鳴り始めます。

無視。

20回のコールで鳴り止みます。

 

 

 

そしてさらにその5分後。

またまた電話が(以下略)。

 

結局、この後30分間にもわたり、この『5分置き電話攻勢』は続きました。

流石にここまでされると、ちょっと怖くなります。

こちらはしっかりと拒絶の意思を示しています。

にもかかわらず電話をかけてくるということは、『それだけ』の理由があると言うことなのでしょう。

しかしそれが何なのか、全く分からないのです。

『恐怖とは無知から生まれる』とは某ホラー作家が言った言葉ですが、それを身をもって体験してしまいました……。

 

 

 

 

 

そして、さらに翌日(9/19)。

まぁ、予想通りといえば予想通りなのですが、やっぱり電話が鳴り始めました。

もう、無視を決め込んでしまおうかとも思いましたが、再度こちらの意思を明確にすることで、この迷惑電話が終わるかもとも思い、電話に出ることにしました。

 

「はい、ダメ人間です」

「あ、ダメ人間さんですか。ワタシ○○の××といいますけど」

 

やっぱりコイツか……。

そう思いながら相変わらず何かを言い募ろうとする相手を遮って、こちらの意思を明示します。

 

「ちょっといいですか、××さん?」

「はい、なんですか?」

「あなたこの間からずっとウチに電話をかけてきていますが、それっていい加減迷惑なのでやめてもらいたいんですが」

「いや、それは、無理ですよ」

「どうしてですか?」

「いや、それは、こちらも仕事ですし、」

 

お前の仕事なんて知ったことか!

 

「ダメ人間さんがワタシの言うことを聞いてくれないから、こちらも何度も電話かけることになってますし」

 

まるでダメ人間が悪いかのような物言いにカチンと来たため、まだ何かほざいている相手を無視して、今回も一方的にこちらの言いたいことだけを告げることにします。

 

「いいですか、××さん。この間から私は『あなたと話すようなことは何もない』と言い続けています。そして今回『迷惑だから今後電話をするな』という意思を明確に告げました。それをきちんと理解してください」

ガチャ

 

……まぁ、正直、電話を切った後『つーか、これで終わるなら最初で終わってるよな』と自分のバカさ加減に鬱が入りかけました……。

案の定、すぐに電話が鳴り始めます。

『すでにパターン化してきてるな、この展開』と思いつつ、コールを無視。

きっちり20回のコールの後、電話は切れ、そして5分後に再コール。

今回の『5分後電話攻勢』は約1時間続きました。

ちなみに、最後の方はコール音が近所迷惑かと思い、電話機のコール音を消音状態にし、ランプの明滅でコール回数を数えてましたw

こんな時でも近所を気にする自分の小物ッぷりが、ちょっと悲しかったりします……。

 

 

 

 

 

とりあえず今後の対応を考えます。

今後もこの迷惑電話は続くことでしょう。

きっちり無視をする、というのが一番の対応なのでしょうが、それではクソゲーをプレイするという貴重な時間を削られたダメ人間のハラのムシが納まりません(『そんな時間はちっとも貴重ではない』という意見は無視します)!

となれば、あるのは【報・復】の二文字のみ!!

もちろん報復といっても、『相手の所に乗り込んで大暴れ』なんていうマガジン的ヤンキー漫画のような意味ではありません。
(第一ダメ人間には、そんな腕っ節もありません)

 

クソゲーで遊べない分、こいつらで遊ぶ!!

 

これこそが、ダメ人間にできる(正確には『ダメ人間でもできる』)報復なのです!

 

 

 

とはいえ、このゲームを開始するには色々なものが足りません。

中でも【情報】の不足は、いかんともし難いものがあります。

 

相手の目的が何なのか。

相手はこちらのことを、どこまで知っているのか(まぁ、電話番号と苗字くらいでしょうが)。

相手の電話番号や住所はどこなのか。

 

そういった事を少ずつ埋めていく方法を考えながら、この日を終えたのでした。

長いので、また明日に続きます。スミマセン。

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2007年9月26日 (水)

ネタまみれの人生

2週間ぶりの更新です。

しばらく更新しなかったのには理由がありまして。

今回はその理由を書こうかと思います。

まぁ、実にダメ人間の運のなさを物語るモノなので、笑っていただけたら幸いです。

 

 

 

事の起こりは9/17(敬老の日)のでした。

いつも通りblogのネタを求めてゲームをしていたダメ人間の自宅に、電話がかかってきました。

ダメ人間と親しい人、及び仕事関連の人には携帯の番号を教えてあるため、自宅に電話がかかってくるときは大半が『ロクでもない勧誘の電話』です(たまにまともなモノがあるのであなどれません)。

今回もソレだろうと思い気軽に電話に出ました。

 

「はい。ダメ人間(←実際はダメ人間の本名)ですが」

「あ、ダメ人間さんのお宅ですか」

「はい、そうですが」

「私、○○(←会社名)というところの者ですが」

「はい」

「ダメ人間さんは今、賃貸系のアパートかマンションにお住みですか?」

「はい。そうですけど」

 

この受け答えの時点では、住宅関係の勧誘だと思いました。

なにせ、この手の電話はしょっちゅうかかってきますから。

ですので、今回も向こうがまくし立てる物件情報の途中で「要りません」とハッキリ伝えれば、事は済むと思ったのです。

 

「実はですね、現在の低金利の中、住宅に関してはかなり入手し易い状態となっておりまして、私ども、そういった状況の中、飛び込みで色々な情報を提供させていただいてるんですけども、」

「はぁ」

「ダメ人間さんはお帰りが遅いのかなかなかお会いできることがありませんので、今回こうしてお電話で低金利の現状と住宅についての状況をご説明させていただきまして~」

「???」

 

なんかいつもと勝手が違います。

いつもならここいら辺で『それで今回、低価格のマンションをご紹介させていただいてるんですが』みたいな営業トークが始まるはずなんですが……。

電話の向こうではまだ何か長々と語っていますが、そういった営業トークが始まる気配もないため、途中で遮って問いかけてみました。

 

「もしもし?」

「はい」

「なんか色々語っておられますが、結局、ご要件はなんなのですか?」

「はい、要件はですね、低金利の現状を見た際、住宅物件の関する状況は~」

 

いや、それ、さっきから聞いてるし。
全然【要件】になってないし。

などと内心でツッコミを入れつつ、再度向こうの話を遮ります。

 

「もしもし?」

「はい」

「ですから、ご要件はなんなのでしょうか?」

「あはは。ええ。要件はですね、このような状況をお伝えした上で、ダメ人間さんの住宅に関する考えを教えていただきたいんですよ」

 

頭の『あはは』というまともな営業なら絶対にやらないであろう人を馬鹿にした感じの笑い(お聞かせできないのが本当に残念です)や、『なんで突然電話をかけてきて長々とくっちゃべってた見ず知らずのお前にそんなこと教えなきゃならんのだ!?』という思いもあり、この時点でかなりイラッとしました(ないないづくしのダメ人間は【こらえ性】もないのです)。

とはいえ、ここで声を荒げたりしても何の意味もないため、平静を装って(装いきれていたかはかなり疑問ですが……)こちらの意思を伝えます。

 

「別にあなたに言われて考えるような事はありませんし、何かあったとしてもそれをあなたに伝えるつもりも、伝えなきゃならない理由もありません!」

 

普通この手の電話は、こちらから【拒否の意思】を伝えれば、その時点で終了です。

拒絶された以上、向こうは『そうですか、残念です。また今度お願いします』みたいなことを言うのがせいぜいです(これまでの経験上はそうでした)。

そのため、向こうが次に言った事を、ダメ人間は一瞬理解できませんでした。

 

「どうして教えていただけないんですかぁ?」

 

……今になってみれば、どうして『教えていただける』と思えたのか訊いてみればよかったかなと思いますが、思考停止してしまったこの瞬間にそんな冷静な考えは浮かびません。

こう言うのが精一杯でした。

 

「今、お伝えした通りです。あなたに教えなくてはならない理由がありませんっ!」

 

再度の拒絶。

これで終わるだろうと思ったのですが、向こうの対応はコチラの予想の斜め上を行っていました。

 

「えっ?どうして理由がないんですか?」

 

……今になってみれば、どうして『理由がある』と思えたのか訊いてみればよかったかなと(以下略)

 

正直、絶句する以外ありませんでした。

こういう奴らは、自分達の目的(それが何かは知りませんが)を果たすまで、なんだかんだと言いつつ電話を続けるのでしょう。

それを理解した以上、この先の会話を続ける必要を感じなかったため、向こうからの呼びかけを一切無視して電話を切りました。

 

……やれやれ。無駄な時間だった……。

 

そう思いつつ、ゲームに戻ろうとした瞬間、また電話が鳴り出します。

さっきの奴であろう事は、さすがのダメ人間でも察しがついたため、電話に出なくてもいいような気もしましたが、一応出てみました。

 

「もしもし。ダメ人間さん?なんかいきなり電話切れちゃって、どうなさっ」 ガチャッ!

 

予想通りだったので、問答無用でガチャ切りです。

その直後、また電話が鳴り始めましたが、流石に今度は放置。

30回のコールでやっと電話は鳴り止みましたが、そのしつこさにかなりイライラさせられました。

 

 

 

上記のやり取りは、かなりはしょっているため短いですが、実際の時間では30分近くが過ぎています。

この時はあんな馬鹿げた電話のために無駄になってしまった時間が30分もあったのを嘆いたのですが、今になって思えば、こんなものはまだまだ可愛いモノだったのです……。

 

そう、これはこの後続く、長い戦いの幕開けに過ぎなかったのです……。

 

 

 

 

 

なんてお約束の引きを入れつつ、長くなってしまったので明日へ続けます。
スミマセン。

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